【注意喚起】BIND 9.12における動作停止となる二つの脆弱性について(2018.5.22更新)

 BIND 9.12における動作停止となる二つの脆弱性について,JPCERT/CC より以下のとおり注意喚起がございましたので,お知らせいたします.
 つきましては,BIND 9.12 を利用しているネームサーバの管理者は速やかに脆弱性が修正されたバージョンへ更新するようお願いいたします.

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                                                            2018年5月21日

   ネームサーバ管理者の方々へ

                   一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター


         BIND 9.12における動作停止となる二つの脆弱性について(2018年5月)

   2018年5月18日(現地時間)、BIND 9.12.0および9.12.1に存在する脆弱性の情報
   がISC (Internet Systems Consortium)から公開されました。

   脆弱性の一つ目は、短時間の間にゾーン転送を連続で行うと例外が発生し
   namedが停止する可能性があるというものです。

   脆弱性の二つ目は、BIND 9.12で新しく実装されたserve-stale機能に不具合が
   あり、機能の有効・無効にかかわらず、状況によってはnamedが予期しない動
   作をしたり停止したりするものです。なおこの脆弱性は、max-stale-ttlパラ
   メータを0に設定することで回避できます。

   いずれの脆弱性もバージョン9.12.0 と 9.12.1 が対象であり、他の9.9、9.10、
   9.11などのバージョンは影響ありません。

   この脆弱性は新しくリリースされた BIND 9.12.1-P2 で修正されています。

   ご参考までに、アナウンスの原文へのリンクを以下に掲載します。管理者の
   皆さまにおかれましては、ネームサーバソフトウェアのご確認など適切な処
   置をお願いいたします。


                                   記

   □ ISCからのアナウンス

      CVE-2018-5736: Multiple transfers of a zone in quick succession can
      cause an assertion failure in rbtdb.c
      https://kb.isc.org/article/AA-01602/74/CVE-2018-5736

      CVE-2018-5737: BIND 9.12's serve-stale implementation can cause an
      assertion failure in rbtdb.c or other undesirable behavior, even if
      serve-stale is not enabled.
      https://kb.isc.org/article/AA-01606/74/CVE-2018-5737

   □ 脆弱性が修正されたバージョンのダウンロードページ

      https://www.isc.org/downloads

   □ 参考

       * CVE

         http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5736
         http://cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2018-5737

       * JPRS

       ■BIND 9.12.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(CVE-2018-5736)
      https://jprs.jp/tech/security/2018-05-21-bind9-vuln-zonedb.html

       ■BIND 9.12.xの脆弱性(サービス性能の劣化及びDNSサービスの停止)
         について(CVE-2018-5737)
      https://jprs.jp/tech/security/2018-05-21-bind9-vuln-servestale.html